あわててみんなの方に視線を向けて確認する。


ホッ。


みんなはDVDに夢中だ。よかった……。




「どこ見てんの?こっちを見て」



「……わっ」



よそ見をしていることすら許さないとでも言うように、もう一度桐谷くんの方へと向けさせられた。


間近にある整った顔に、ドキドキが止まらない。



……に、逃げられない……!




「もしまた自分のこと大事にしなかったら、こんなんじゃ済まないから」



「……な、ななな、な……っ!」



いったい、何されるの……!?




「あんたはすぐに自信なくして、自分のことを後回しにするところがあるけど……。
俺にとってどれだけ特別な存在かってことを、そろそろ自覚してほしい」



「……っ」



桐谷くん……。



優しくて甘い言葉に、あたしの胸はキュンっと締め付けられる。