……なにこの状況……!
心臓がドキドキしすぎて、壊れそう……!
「あいつは優しいから、あんたが好きになるのも無理ない」
桐谷くんの吐息がじかにあたしの首筋にかかり、くすぐったい。
「確かに……徹くんは友達思いの優しい人かもしれないですけど……!」
恥ずかしくて、身をよじりながらなんとか言葉を返した。
あたしが好きなのは、他でもない桐谷くんだ。
桐谷くんだけを見つめて、生きてきた。
「もういいだろ、徹のことは」
だけどあたしの言葉が気に食わなかったのか、桐谷くんはそう言って話題を遮る。
「いい加減、俺のことだけ考えてよ」


