「……き、桐谷くん……?」
ど、ど、どうしたんだろう?
急にこんなことされたら、戸惑ってしまう。
ていうか、ど、ど、ドキドキする……っ!!
「……バカ。……寝坊ってなんだよ……」
桐谷くんはつぶやくと同時に、さらにあたしを強く抱きしめてきた。
呆れられてるのかな?
うん……バカなのは承知のうえ。
だけど。
「今回のことで、桐谷くんに嫌われても、後悔しないよ」
別に良かったんだ。
桐谷くんに軽蔑されても。
人でなしって言われても……嫌われてしまっても。
……それでも、桐谷くんを過去の苦しみから救い出すことができたなら、良かったんだ。


