……スリーポイントだ……!
「残り、5秒……!」
審判の声に、心臓がドクンと音を立てる。
間に合え……。
……入れっ!!
「させるかっ!」
桐谷くんに追いついた松岡くんが、必死にジャンプしてシュートを阻もうとした。
そのときのふたりの表情は、眩しいくらいの笑顔だった。
「……っ、負けられねーんだよ!」
そう言って、桐谷くんは松岡くんから大きくのけぞった。
「……桐谷くんっ!!」
心の声にとどめることができず、漏れてしまったあたしの声。
そして、桐谷くんの手からボールが放たれた瞬間。
――ピーッ!!
試合終了の合図がなった。
体育館中の誰もが、息を呑んで見入っていたと思う。
キレイな弧とは言い難いそれは、勢いよく飛んで行き……スッと音を立ててゴールに吸い込まれた。


