「徹くん、桐谷くんがつまんなそうにバスケしてるのを見て辛かったんだって。
だから、桐谷くんがまた笑ってバスケできるようにって、あることを決めたの!」
それがなんだかわかる?
折原奈乃は、泣きそうな顔で、でも笑顔を絶やさないまま俺に問う。
「その青いピアス……ラピスラズリをプレゼントすることだよ!」
「…………えっ?」
俺は無意識に、左耳の青いピアスに触れた。
この青い宝石が、ラピスラズリと呼ばれるものだということを初めて知った。
「ラピスラズリは、幸運を招く石で、邪気を退けて夢や目標を達成する力があるんだって!」
――『俺はお前が悪くねぇの、知ってるから!』
徹の前で泣いた日を思い出す。
――『今は辛いかもしれないけど、先輩が引退したら絶対にまた楽しくなるから……そしたらまた新しいメンバーで頑張ろうぜ!
だから、試合にも先輩達にも勝つぞ!』
それが、徹との約束だった。


