いまだ、手の中にある日記帳を開けずにいると、折原奈乃が広げて俺にひとつのページを見せた。
そこには、確かに俺の唯一の友達であるあいつの文字で、俺のことに関する文章がなぞらえてあった。
すぐにわかったんだ。
ああ、マメなやつが書いた文章だって。
あいつは……徹は、すごくマメなやつだった。
バスケのことに関してもそうだし、テスト勉強は図書館じゃないとダメっていう、変なこだわりもある。
ほんと、変なとこでマメなやつで。
日記帳の中の文字を見ただけで、すげー懐かしい気持ちになった。
今まで忘れようとして、ずっと忘れれずにしまっていたはずの思い出が蘇るみたいに。
《修也が最近、イライラしてる。つまんなそうにバスケをしてて、俺まで苦しくなる。どうやったらあいつを救ってやれるかな?》
日付を見ると、確かではないけどだいたいのことがわかった。
あの日だ。
俺が徹に、イライラして当たってしまったとき。
俺は急いでその続きを読む。
《あいつがまたバスケを笑ってやってくれんなら、俺はなんだってしてやるのになぁ。
なんかいい方法ねーかなって考えた末、俺はあることを決めた!》


