「うん。重かった」
スパリ、言い切られてあたしのハートはヒビが入った。
とりあえずペコペコ謝ることしかできない。
「ご、ごめんなさいごめんなさい!迷惑かけてごめんなさい……!」
「じゃ、お礼に何してくれんの?」
「え……?」
ニッと口角をあげ、試すような口ぶりでそう言った桐谷くん。
思いがけない言葉に、あたしは顔をあげて小首を傾げた。
「だから、運んでやったお礼だよ。まさか何もないとは言わないだろ?」
「えぇっと……お礼って、購買のパンとか?」
「は?何言ってんの?
自分のこと重いって言ってるし自覚あるでしょ?あんたの送料なんて購買のパンなんかよりもっと高いんだけど」
「えええぇ。じゃあ、ど、どうすれば……!」
「俺、今日の荷物重いんだよね。それ手伝ったらいいんじゃない」