ふと、周りを見渡してみる。 ――「修也、ドンマイ!」 何かが足りない。 ――「次は絶対に大丈夫だから!」 いつも隣にあったはずのものが、ない。 「……とお、る……」 頬に一筋の涙が伝った。 葬式のときも、どんなときも、俺だけは涙を流さなかったのに。 ……ああそうか。 俺はまだ、受け入れてなかったんだ。 ……徹の死を。 今やっと気づいた。 ボロボロになっても、いつも支えてくれた、心優しい親友がいないことに。 ――「修也っ!」 徹はもう、ここにはいない。