徹がひどく、傷ついた顔をする。
悲しくて、今にも泣きそうな顔で。
それを見て、俺は胸が張り裂けそうなほど苦しかった。
ふと、そのとき徹の手に、小さな紙袋が握られていることに気づいた。
それはまるで、行き場のないモノみたいに、さみし気に揺れている。
俺は、頭の中が真っ白で何も考えられなかった。
弱かった俺は、その場から逃げるように走り去った。
「あ、修也っ!」
あいつがそうやって、俺を呼ぶ。
ひどいことを言った俺のことを、まだ呼んでくれたのに……俺は振り返らなかった。
今でも後悔してるんだ。
ちゃんとあのとき立ち止まって、振り返って、徹と向き合っていたら。
ちゃんと話していたら。
今とは違う未来があったのかなって。
だってそれが、あいつとの最後だなんて。
最後になるなんて、思わないだろ。


