「……なっ……!」
俺も、周りにいた同級生も、先輩のその言葉に目を丸くした。
嫌な予感が頭をよぎる。
予想どおり、徹は動き出した。
先輩の言われた通りに、冷たい床に膝をついて、頭をさげて……。
「俺が部活やめるので、桐谷はバスケをさせてやってください」
「うわっ!こいつホントにやりやがった!!」
心底楽しそうに、ゲラゲラと先輩が笑ったのが垣間見えて、俺の頭の中の血管は、そこでプツリと切れた。
同級生の松岡が咄嗟に俺を押さえたけど、それを無理やりはがして、俺はガラリとドアを開けて先輩に掴みかかった。
「ふざけんな!てめぇっ!!」
俺の怒りは頂点に達していて、相手が先輩であることも忘れてぶん殴っていた。


