青く光る耳が、泣いてるみたいだ。
……桐谷くんは、桐谷くん自身が自分のことを認めていない。
それって悲しい。
でも、だからこそここに、あたしがいるんだ。
桐谷くんを笑わせてあげたい。心の底から。
「情けなくなんて、ない」
あたしは語彙力なんて乏しいから、うまく言葉を紡ぐ自信なんてない。
「桐谷くんは、最低なヤツなんかじゃないです」
だけどもう、引いちゃだめだ。
伝えなきゃ、この気持ちはずっと伝わらないもの。
「なにがわかるんだよ? あんたは俺のことなんにも知らないから、そんなことが言えるんだ……!!」
「知らないよ! だって桐谷くん、なにひとつあたしに教えてくれないもん!
知りたいけど、知ったら桐谷くんに嫌われるんじゃないかって、ずっと聞けなかったの……!」
桐谷くんが、一瞬だけたじろぐ。
その隙をつくように、あたしは桐谷くんの手に自分の手を重ねて握りしめた。
「でもあたし、これだけ知ってるから! 桐谷くんは、本当はとっても、とーっっっても優しい人だってこと、知ってるんだから!!」
今度はあたしから
ギュッと、強く、強く。
もうこの手を離さないように。


