「はぁ? お前なんなんだよ。桐谷の女か?」 ……!!? 男子生徒の思わぬ言葉に胸がドキリとする。 「ち、違うけど、桐谷くんはあたしの大切な人なの! だから、傷つけたらゆるさない!」 恥ずかしい。 大声で、本人の前で、しかも周りの人に見られながら。 公開告白してるようなものだ。 ……過去のあたしなら、こんなことしなかった。 できなかった。弱かったから。 あたし、今の自分が好きだよ。 桐谷くんが変えてくれたあたしの方が、ずっと、ずーっと誇らしい自分でいられる。