そのとき、何かの反射で桐谷くんの左耳が青く光った。 ……何? あたしはうまく働かない頭の中で、そっと手を伸ばして桐谷くんの左頬に触れてみる。 そのまま、桐谷くんの少し水分を含んでいる横髪を払って、左耳をあらわにした。 耳たぶには、青く輝く何かがはめられていた。 「……ピアス?」 「…………」 桐谷くんは何も言わず、あたしを見つめている。 まるで、あたしの出方を試しているみたいに。 まるで……何かを待っているみたいに。 どうしてだろう? 青いピアスは、桐谷くんが泣いてるように見えた。