「まだ、そんなくだらないことしてんの?」
私はすぐに、足を止める。
声を聞くだけで、胸がドキリと高鳴った。
……桐谷くん……?
見ると、阿部さん達と向かい合うように、桐谷くんは立ちはだかっていた。
どうして、桐谷くんが……?
「き、桐谷くん……」
「あんた達も懲りないね」
あたしの疑問と同じように、阿部さんは、桐谷くんの突然の登場に戸惑いを隠せないようだった。
お風呂上がりなのか、いつもと雰囲気が違う。
サラサラな髪から滴る雫が、とてもキレイに見えた。
「俺には何やってもいい。だけど関係ない人まで巻き込むな。
何が気に食わないの?
俺、もう折原奈乃とは話してないよ。
だからはあの子は関係ない。それ返して」
「…………」


