「ちょ……あんた、すごい汗……」
「……すいません、大丈夫です。少し気が抜けただけで……」
全体重を桐谷くんに任せてしまってるのが申し訳なくて、あたしはグッと自分の足に力をいれる。
だけど力が入らない。……自力で立てないなんて。
この場所が……空間が、あたしの体力と精神をだいぶすり削ったみたい。
「いいよ。強がらなくて」
「え?」
「無理もないから。こういう時は俺を頼ればいい」
そう言って桐谷くんは、あたしの右手を自分の右肩に乗せ、背を向けてしゃがみ込む。
……これはもしや……!!
「早く乗って」
「……!!? 無理です無理です!」
状況を理解するのに数秒かかってしまった。
お、おんぶなんて、そんなの重たいし、ていうか滅相もない!
「足ガクガク震わせてる人が何言ってんの。
いいから早く乗って。歩けない方が足手まといで迷惑だから」
……ううぅ。
ごもっともだけど、すごく恥ずかしい……!!


