「ちょっと、こい」


「へ?」



腕を捕まれて、廊下をとにかく走った。



非常階段に来ると、海翔はドアを閉めてやっと
走るのをやめた。



そのまま引き寄せられて、力強く抱き締められた。




「あんなとこで、可愛いこと言うなよ」


「ごめん…ね?」



身体を少し離されて、海翔を見上げると
唇を塞がれた。



少し荒く引き寄せられながら、強引なキスに
ドキドキしながら、私も海翔の背中に腕を
回した。