ピピピピピ… 『うるさいなぁ』 不機嫌そうに起きるのは中居莉依子。 15歳。 今年から高校生の一人となった。 『やばい…。 遅刻だぁー』 急いで支度する。 『いってきまぁす。』 「朝ごはんは食べないの?」 『遅刻しちゃう。』 母とは必ずあいさつがわりの会話をする。 それがわたしの唯一の親孝行。 バスが出発しそう。 プシュー 『待ってぇ』 ギリギリセーフ…… 『よかったぁ』 この時はまだあなたとの事なんて考えもしなかったよ…