何人かの生徒たちが駆け寄ったみたいで “ナツ"“ナツ" 懐かしい声が聞こえてくる。 それは幼い時のトモの声? 身体からフワッと持ち上がり 身体の右半分に汗の匂いと 温もりを感じた。 瞑っていた目をそっと開けるとトモが私を抱えていた。 トモが助けてくれた? 「…ナツ」 今、何て? “ナツ" 確かに、そう言ってた。 「ト…坂上君?」 「大丈夫か?」 トモは真っ直ぐ前を見据え 歩き続ける。 「もう大丈夫、歩けるよ」 「ダメだ」 トモは、そのまま保健室まで運んでくれた。