そのまま教室には行きたくなくて 今では使われてない 旧校舎をふらふら歩き続けた。 気がつくと一番奥の 第3音楽室の前まで来ていた。 誰も居ないはずの教室。 中からピアノの音が流れていた。 私は後ろのドアを静かに開けて覗いてみた。 ひとりの男子生徒がピアノを弾いてる姿が見えた。 同じ学生なのに少し大人っぽく見える男の子。 きっと2年か3年なんだろうな。 私の気配を感じたのだろうか突然、演奏を止めた。