里苑さんはまたも回りながら待っていた。





空「...里苑さん」




里「ん?」




空「...部活、なに部に入ってるんですか」




里「バスケ部だよ。ちゃんとやってればエースナンバーもらえるらしいんだけどなっ」





しれっと自慢っぽいこと言ってるけど多分そんなこと微塵にも思ってないと思う。





この人色々と天然ですから。





空「サボってるんですか」




里「うん。屋上に行くのが好きなんだ~」




空「俺もよくサボってます」





2人の会話を聞きながら時間をみると10分になっていたので、


取り敢えず歩き始めることにした。





いい感じ。これなら後々沙絃と面倒なことにならずに済みそうだ~





里苑さんとソラのあとを歩きながら鼻唄を小さく唄う。





もー授業とかかんけーねぇや。



堂々と寝てしまおうではないか!





里「なーんか空祈とは仲良くできそう。藤坂より」





嫌味っぽくこっちをみて鼻で笑った里苑さんにムッとする。





「そーやって俺だけ苗字で呼んでるから距離感じるんですよ~っだ」





さりげなく沙絃とソラに嫉妬してた俺。





だって俺の方が里苑さんとの付き合いながいはずなのになんで知り合って間もない2人は呼び捨てな訳!?


ちょっとそれ納得できなくない!?





里「え?何、藤坂。俺に名前で呼んで欲しいの?」




「は、はぁ!?別に里苑さんに名前で呼んで欲しいとか思ってないし!」




空「まさかのツンデレ?」




「やめよやめよやめよ!」




里「ホントに黎は俺が好きだな」




「だからそういう台詞は女子に言ってあげて。しかもさりげなく呼び捨てなのがツボ」




空「なんか黎女子みてぇ」