ポジティブGIRLと愉快なBOYたち

...いやいやいや!!ふざけんなよ!?



なんで俺だけ!?お前は?お前は何もしねぇの!?





作戦押し付けてさっさと校舎入って架月やらハルやらと楽しくワイワイすんのか?





ふざけんなって!



もう里苑さん架月のクラスに向かわせるぞ!





里「俺らも行く、」




「りりりり里苑さん!」




里「り多くね?」





ついテンパって噛んだ、盛大に隠しきれないほど噛んでしまった。





てかいいじゃん。仮に里苑さんと架月が付き合ったってさ。


里苑さんなら諦めつくだろ。





美男美女カップが並んで歩いてんの見てみたいじゃん。





「あの、えっと...」





いい時間稼ぎが思い付かなくて目を泳がせる。





ズボンに入れてたスマホをとりだし時間を確認。





只今の時刻、8:00。



HRは15分からだからあと10分以上はここで足止めしないといけない。





何をすればいいんだ。10分も!600秒も!





「里苑さん、その...わ、忘れ物とかしてませんか?」



里「忘れ物...?」





少し怪訝そうにしながらもカバンの中をゴソゴソして確認している。





ごめんなさい里苑さん。俺が足止めをしようなんて思ってる訳じゃないんです。


架月の次にバカな沙絃のせいなんです。俺無関係なんです。





里「ないけど...てか早く行こーぜ」



「わわわー待って下さい」





歩き出そうとした里苑さんの前にたって両手を広げた。





里「?どうしたんだよ藤坂」





何もないです!なんて言えない。



何もないなら足止めなんてしないし。





「...」





こんな時に限って会話がみつかんねー





どうしよう!何かないか、どうでもいいことでもいいから。


焦るほど頭が真っ白になって目が回ってきた。





冷や汗をかきながら里苑さんの目をじっと覗き込む。