ポジティブGIRLと愉快なBOYたち

壁に凭れて待つこと2分弱。





里「よしオッケーわかった」




「何がです?」




里「さくらちゃんだな」




「は......?」





さ、さくらちゃん...?





思わず眉を寄せて何も言えなくなってしまう。



え...っと...?





里「いやニックネームつけたら警戒しないかなって思って考えたんだけどさ、どう?」





今の2分弱それ考えてたんスか!





さくらちゃんなんて2分もなくても思い付くでしょ!


だって桜葉のさくらからとっただけじゃん!?





つか架月ならニックネーム付けなくても初っぱなからフレンドリーですから大丈夫ですよ!?


里苑さんが心配することじゃないっスから!





里「ん、てことだから明日宜しくな!」



「待って待って!俺の話、...」





プツ、と切られた電話。



何の音もしない画面を見つめてため息をつく。





もーあの人はホントに...





でも本当に紹介しないと怒られそうだからするだけしとくか。





「あ、ヤベ!シャワー浴びずに寝転がっちゃったよ!」





ぜってぇ臭いじゃん~!





慌てて起き上がって1階に行くと汐莉がスマホを弄っていた。





「なー俺のベッドにリセッシュしといて~」




汐「ふざけんな死ね」




「酷!もういいし!一生お前には頼まねぇよ!」




汐「こっちだって頼まれねーよ」





この野郎。女の子がそんな言葉遣いダメでしょ!


そんなんじゃ男寄ってこねぇよ。





これなら架月の方が可愛いし素直だ。





「あーぁ、なんか逢いたくなったー」





ちょっとだけ明日が楽しみ、なんてとうとう脳外科に行かなければいけないことを思ってしまった。