『里苑さん一旦眼科と脳外科行きましょうか。』
送信するとすぐに既読とついた。
暇人か。一応3年生なんだから勉強とかしたらどうっスか。
里『なんで?てか脳外科いった方がいいの藤坂の方じゃん? 笑』
さらっと酷いこと書いてあるけど否定できないから放かっておくとして。
『だってあの子平気で人殴るような子ですよ?』
里『それは藤坂だからだろ?』
『いやいやいや』
里『いいから紹介しろって』
『だーかーらー!!』
里『あ、分かった』
『何がっスか?』
里『お前その子に惚れてんだろ?』
えぇー何故そうなったー...
思わずスマホを落としそうになって慌てて握り直す。
里『大丈夫だってそんなの心配しなくても』
『違いますって!好きじゃないっスから!』
里『ただ友達になりたいだけだから、な?』
『いやもーだからですね、後悔しますって』
里『なんで?』
『ちょっとラインじゃ埒があかないんで電話してもいいっスか?』
里『了解』
ラインの画面を閉じてすぐに里苑さんに電話を掛ける。
2コール目で出た里苑さんは「もしもーし」となんとも呑気な挨拶をした。
「あのですねぇ里苑さん」
里「ねぇ彼女さ、なんて名前?」
「その前に静かに聞いてもらえます?」
里「名前教えてくれたら聞くから」
「...架月です」
里「苗字は?」
「桜葉ッスけど」
里「ふ~ん。じゃあ...」
と言ったきり黙り込む里苑さん。何を考えてるのやら。
