ポジティブGIRLと愉快なBOYたち

立ち上がって架月の元へと小走りで駆け寄っていくと、


不機嫌そうに唇を尖らせていた。





うぅ~...里苑さんからの架月は刺激が強すぎる。


美男美女とはこのことか。





架「...」




「...?」




架「...」





昼とはえらい違いだな。テンションの落差半端ないぞ。


え?人のこと言えないって?





里「藤坂の彼女?」



「違いますよ!」





里苑さんの冷やかすような言葉にムキになって言い返す。





振り返ると満面の笑みの里苑さん。



真正面には考えてることがひとつもわからない架月。





それに挟まれてる俺の気持ち考えて?





架「黎~一緒に帰ろ」



「!!?」





上目遣いで俺を見上げる架月に胸がグッと掴まれた。


いや...それはいいとして(あんまり良くないけど。叫びだしそうなくらい可笑しくなってるけど...!)。





「一緒に帰ろうって...沙絃と帰るんじゃ」



架「...沙絃のせいで私も怒られたの~!!」





なんか怒り出したんだけど~...





プンプン怒ってる架月に俺は里苑さんを振り向いて顔を見合わせた。


肩を竦めた里苑さんは俺に背を向けて黙々と片付けを進めた。





あれ完全に俺たちをカップルだと思ってるよな。





架「聞いてよ!私が帰ろうとしたらさ、沙絃が突然バック振り回し始めてさー、そしたら廊下の窓割って先生に怒られたんだよ!?私何もしてないのに!有り得ないよホントに!!」