ポジティブGIRLと愉快なBOYたち

ダンッとテーブルを叩いてその破壊力に耐えるように歯を食い縛っていた。





何その俺に呼ばれた時とは明らかに違う反応のしかた。


ハルに呼ばれたときも狼狽えてたよね。





穗「じゃ、俺次の授業の予習するから先行くな」





トレイを持って立ち上がった穗陽さんはそういうと颯爽と歩いていってしまった。





は!?次の授業の予習!?いつもそんなことしてんの、あの人!


真面目もビックリの超真面目だろ!





くそ、後ろ姿がスーツだ。





悠「穗陽さん中学の時もあぁだったんすか」





穗陽さんの凛々し過ぎる背中を見送りながらハルが郁翔さんに問う。





当の郁翔さんは困ったように笑っていた。





郁「そーなんだよー。穗陽ならもっと上の高校行けたのにさ」




空「なんで行かなかったんですか」




郁「離れるのが淋しいってさ」




「......へ?」





お、思わず聞き返してしまった...!





だってさあの人がだよ?あの大人の匂いを漂わせる人がさ、淋しいって...


変な声も出ちゃうよね。聞き返しちゃうよね。





悠「穗陽さん、あぁみえて淋しがり屋なんだよ」




夏「意外っス」




郁「でしょでしょ」




空「んじゃ、俺も教室戻る」




「あ、待って待って。俺たちも行くから」





ガタガタと忙しなく立ち上がった俺たちは、マイペースなソラのあとを追った。









食堂を出て気分転換に中庭に行こうということになった。


ソラは頑なに教室に帰ると言っていたが無理矢理連行。





今日は5月のくせにいい風が吹いてやがるぜ。くぅーっ





スキップなんかしている俺につられて架月と沙絃と夏閃がスキップし始め、4人でバカみたいに中庭をスキップしていた。





自分でいうのもなんだけど、俺って毎日楽しい男だよな~