ポジティブGIRLと愉快なBOYたち

え?何しようとしてんの?



夏閃と架月ちゃんが抱き合う?





いやいやいやダメだろ!



その気持ち分からなくはないけど!





チラリと横目で黎を確認する。





夏閃には悪いけどそうはさせない。



黎に邪魔してもらおう。





俺は黎の首根っこを掴んだ。



そして、





黎「!?ちょ...!?」





思いっきり投げるとうまいこと強く抱き合ってくれた。


お前らほんと好きだわ。ありがとう。





黎「うわぁーお前近くで見るとイケメンだなぁー」



夏「なんでもいいから離れてよ」





呑気な黎に呆れた様子の夏閃は黎から顔を背けていた。





架「何々?もしかして空祈、ヤキモチですか~?」





意地悪く笑う架月ちゃんは肘で俺の腕をぐりぐりしてきた。





「おめでたい頭してるな」



架「ポジティブと言って」





胸を張ってそう言った架月ちゃんは意味のない高笑いをした。



これは悠が老けるワケだ。





まあ架月ちゃんが言ってることが全て外れてるとは思ってない。



だからと言って彼女の言葉に頷くのは拒む。





これがヤキモチと思いたくないから。





俺たちの分のお茶を持ってきた悠はさっきよりも生き生きしてみえた。





あ、何?架月ちゃん押し付けて俺たちを逆に老けさせようってか?



可愛い顔して恐ろしい。





沙絃は沙絃で大変そうだし。





つかあの2人どこいった?



いつのまにか居ないんですけど?





ちょっとちょっと息子さん。



貴方のお母さん貴方の友達とどっか行っちゃったけど?





焦らないの?



少しくらい気にかけようよ。