ポジティブGIRLと愉快なBOYたち

腹へったから早くしてくれー



それにあんまり遅くなると架月ちゃんがまた変なこと言い出すからさ。





黎「...“今夜は楽しくなるね”」




沙「それどういう意味」




「はいはいはいわかったから早く家に入ろうか」





また危ない方向の話に転びそうなのでここで強制シャットダウンしといて、インターホンを躊躇わずに押す。





額に手をあてがってため息をついた俺の後ろでしりとり始めた自由人3人。



なんで俺こんなやつらと友達になった...?





過去に戻って高校生をやり直したいと本気で思い始めた時、



ガチャッと音がしてオシャレな扉が開いた。





顔を覗かせた悠の顔は最後に見たあのイケメンではなくて、幾らか老けて見えた。





ちょっとの間に何があった?





悠「おーやっと来たか...助かったよ」



「...帰っていい?」





一歩後退りした俺の腕を掴んだ悠にいつもの余裕そうな態度はなく、


必死の形相で俺にすがり付く。





どうすれば人ってこんなにも変われる?



架月ちゃん、悠に何した訳?





ちょ...っ本当に帰りたい。





悠「お前らにここで帰られたら俺マジで明日死ぬから!」




「何それ怖いんだけど!一晩で俺らどうなるんだよ!」




悠「5人なら大丈夫だから。...多分」





悠の懇願するような瞳から目を逸らしがしがしと頭をかく。




そんな目で見られたら見捨てれねぇよ...





「~~~っ行くぞ、3人とも!」



沙黎夏「「「うぃー」」」





3人の生返事を背中で聞きながら、



悠にグイグイ腕を引かれて家のなかに入る。





「お邪魔します」と言おうとした俺の言葉に被ったのは、


架月ちゃんのテンションの上がりきった声だった。






架「うおぉぉぉおーっマリオー!!!」