「あーあ、俺の服が
クソガキの鼻水とヨダレで
どえらい事になってるじゃねぇか」


ようやく落ち着いた私を
からかうように
そんな事を言っている。


「うっさいし」


「ははは、よしっ
ちょうど夕方だし
デートでもすっか!」


「は?」


「そうと決まったら
ほら、着替えろ」


「え?何で?」


「デートだから。
じゃあ、俺が先に準備すっから」


そう言いながら
社の中へ入って行き
10分ほど経った時


「ほら、ガキも着替えてこい」


社から出てきた男は


「え?は?誰?」


「誰って意味わかんねぇ事言ってんなよ」


「だって・・・」


無造作に整えられた髪は
いつもと全然違い
顔がはっきりと見え
上にかきあげられ

大きく目力のある目の中へ思わず引き込まれそうになるほどだ。

服も、少しゆるいダボダボの服装から
スーツを着崩したように
悪く言えばホストのような服装になっている。