そのまま・・・

総一の目を見ていると
引き込まれそうになってしまい


自分でも無意識のうちに
唇を重ねてしまっていた。


「あーもう、まどろっこしい」


総一の言葉と同時に
体は反転し


「!・・・・んっ」



激しく唇は重なり

息もままならないほどの口づけを交わしている。


必死すぎて、意識すら朦朧とし


ようやく、唇が離れた時



「あっぶねぇ・・・・
暴走しそうになった」


そう言いながら、私の上から下りると

大きくため息をついている。



そんな総一の背中を見ていたら

やっぱり、愛しくて

好きになりすぎて・・・・


思わず、後から抱きついてしまっている。


「どうした?」

「分かんない」

「分かんないのに抱きつくのか?」

「・・・・・」

「ガキは突発的に何するか予想できねぇな」


呆れたように笑い
私の方を振り向くと


「ここがお前の居場所だからな。
どこも行くなよ」


そう言いながら、
おでこを小突くと
頭を撫でられ・・・・


思わず
泣きそうになる顔を隠すように
静かに頷いた。