直視できないほど
心臓が、すごい勢いで高鳴り
顔を隠すように
うつむいた。

そんな私を
まったく気にする様子もなく


「腹減ったな・・・
よしっ、めしの時間にするか。
外行くぞ」


「え?あ、は、はい」



男の後に続くように外に出ると



「ほら、食え」


パンを半分にちぎり

私に渡した。


「でも・・・・」


「ほら、口開けろ」


「え?わ、む・・・」


いきなり、男の手から
缶詰の肉を口に入れられてしまっている。


素手の手から
口に入れられた・・・


手洗ってないし・・・

この男の口にも同じように
手から口へ運ばれているわけで
間接キスという部類にもなるわけだし・・・


「ほら、口開けろ」


「え、はい」


それでも、口を開け
食べてしまっている私は

一体どうしてしまったのだろうか。


いや、汚い。

汚いはずなんだけど・・・


汚くないというか・・・


やっぱ、自分が自分で分からない。