そんな事を考えながら
外を眺めているけれど・・・


「ごめん、ここで降ろして!」


「は?いきなり何だよ?」


路肩に車を停め
驚くように助手席の私を見ている。


「私、ちょっと・・・
お母さんと、ちゃんと話してくる」

「は・・・?」

突然の私の言葉に
ただ驚いている。

「ここ家の近くだから・・・
逃げてばっかりじゃ
何も解決しないから・・
その・・・」


「あぁ・・そっか。
自分でそう決めたんなら
ちゃんと話てこい」

「うん・・・」

「家まで送るぞ?」

「ううん、大丈夫
近いから・・・」


「そか・・・じゃあ
帰る時
電話しろよ。
迎えきてやっから。
あぁ・・そうだ。番号・・・」


メモをしようと
書く物を探しているけれど


「ペンしかねぇな・・・
んー・・・」


そう考えながら
私のスカートをめくると


「ちょっ!?」


「ここなら消える心配ねぇだろ」


太ももに番号を書いてくれている。