静まり返った
この狭い静かな空間が
学校にいるより、家にいるより
一番心地よくて安心できてしまうのは
何も聞こうとしない
何の干渉もしない
この男のおかげかもしれない。


ただ、ぼーっと
ろうそくの炎に揺らぐ
目の前にいる男の寝顔を見ていると
外が薄暗くなって
帰らないといけない時間になっても
何だか、ここから立ち上がるのも嫌になってきてしまっている。


「帰りたくないな・・・」


思わずため息と同時に
思っている事が口に出てしまった。


とっさに、横になっている男の方を見ると


・・良かった、まだ寝てる。



足を抱え、小さくため息をつき
真上を見上げた瞬間



「ここにいたかったら、いれば?」


突然の男の声に
驚き、目を向けると

目を閉じたままだ。


え?今・・・何か言ったよね?


「あの・・・・」


半信半疑で、そう切り出すと


「自分の人生くらい好きにしろ」


そんな言葉と同時に
目が開き
体を起き上がらせ
あぐらをかくと
大きくあくびをしている。