「すごいよね。あのタイミングで告白って。しかも相手美女コンテスト1位の人じゃん。お似合いだね」 「……楓」 「あたしなんかが夢見ちゃいけなかったんだよ。こんな平凡なあたしなんか入り込めるはずなかったんだ」 「楓」 「挨拶してくれただけでキャーキャーしちゃってさ。バカみたいだね。視界にすら入ってないのに」 「楓っ!」 これ以上強がりを聞きたくなくて、力強く名前を呼んだ。