「てかさ、俺たちの応援してくれるのはいいんだけど、早く杏も彼氏作れよっ」

「はいはい、分かってますよーっ。いつか勇河先輩と友奈より、幸せになってやるもんっ」


冗談っぽく言い合うあたしたち。


「じゃあ、あたし買い物して帰るから、またね! ばいばーい」

「おう、気をつけて帰れよ」


いつものように、手を振って、あたしたちは別れた。



ねぇ、いい加減気づいてよ。


……あたしは、あなたしか好きじゃないんだってば。



夏の星たちが、寂しそうに夜空で輝いていた。