浮気の理由。




「余裕なくてゴメンな。
…お返しなんてなんでも良かったのに。

ただし、男の前で背中開けたままなんてスキ見せたのは許さん。」


「…えっ……んっ」

そう言って俺は、菜々子に久々のキスをした。


そっと背中に回った手に愛しさを感じる。


「んで?
1ヶ月もかけて金貯めてなに買ったんだよ。」


菜々子を離して手をずいっと突き出すのは、俺なりの照れ隠しである。