浮気の理由。




「もしもし、太一どしたの?」


何時もよりも疲れた、菜々子の声。


…なんか無いと電話しちゃダメなのかよ。

「声が聞きたくなった。」


女々しくも俺は素直に言った。


ここ最近の1ヶ月で俺は菜々子不足で憔悴しきっているのだから。


「…変な太一。」


くすくすと笑いながら言う菜々子に、少し満たされた時だった。