だから此処に置いたままになっている……
筈だった。
だけど影も形もない。
あの鏡が全てを知っているのに……
パパは私のワガママなおねだりを無理をしてまで叶えてくれた。
だからこそパパに会いたいに……
あの鏡は今何処にあるのだろうか?
まずそれから探さなくてはいけない。
そう思った。
屋根裏部屋を隈無く探してみた。
でも魔法の鏡は何処にも無かった。
その代わりにガラスの小箱が見つかった。
それは今まで一度も見たことのない物だった。
見つけたきっかけは満月だった。
トップライドから入ってきた月の光が、その存在を示すかのように輝かせていたからだった。
私はその中にリボンを見つけた。
チビとお揃いのリボンを。
(どうしよう。あの鏡がないとパパを助けに行けない!)
リボンの事は気になる。
でも今は鏡探しが先決だった。
無ければ冒険に行けなくなるからだった。
目を閉じて十年前の事を思い出してみる。
お・ね・え・さんとチビの二人は、確かに冒険した筈だった。
あの鏡の中を……
(何処にあるんだろう? 何処にやったのだろう? 何処に行けば良いのだろう? お願い誰かー。お願いパパを助けて!)
思いは其処へ行き着いた。
「ママー。パパの鏡知らない?」
最後の手段だった。
私はチビの振りをして母の部屋に声を掛けた。
『どうしたの? 興奮して眠れない?』
此処へ来る前に浴室でのやり取りした姿を思い出す。
母の声に変わりはなかった。
ついさっきまでいた時代が懐かしい。
「そうなの。もう一度あの鏡を見たいと思って」
私は又聞けた母の声に思わず涙ぐんでいた。
『でもあれって本当に魔法の鏡なの?』
「パパがそう言っていたから、間違いないと思うよ」
『ママねー、あれは絵だと思ってリビングに掛けたけど……だって怖がって居たでしょう?』
「でも、パパのお土産だし……それに、もう屋根裏部屋で寝ないから大丈夫」
私は精一杯の嘘をついた。
だってこれから魔法の鏡を探検するなんて言える筈がない。
母の言った通りだった。
私を写したまま魔法の鏡は動かなかった。
だから絵だと思ったらしかった。
私がその絵を見て怖がったのを知っていて、そうしてくれていたのだった。
筈だった。
だけど影も形もない。
あの鏡が全てを知っているのに……
パパは私のワガママなおねだりを無理をしてまで叶えてくれた。
だからこそパパに会いたいに……
あの鏡は今何処にあるのだろうか?
まずそれから探さなくてはいけない。
そう思った。
屋根裏部屋を隈無く探してみた。
でも魔法の鏡は何処にも無かった。
その代わりにガラスの小箱が見つかった。
それは今まで一度も見たことのない物だった。
見つけたきっかけは満月だった。
トップライドから入ってきた月の光が、その存在を示すかのように輝かせていたからだった。
私はその中にリボンを見つけた。
チビとお揃いのリボンを。
(どうしよう。あの鏡がないとパパを助けに行けない!)
リボンの事は気になる。
でも今は鏡探しが先決だった。
無ければ冒険に行けなくなるからだった。
目を閉じて十年前の事を思い出してみる。
お・ね・え・さんとチビの二人は、確かに冒険した筈だった。
あの鏡の中を……
(何処にあるんだろう? 何処にやったのだろう? 何処に行けば良いのだろう? お願い誰かー。お願いパパを助けて!)
思いは其処へ行き着いた。
「ママー。パパの鏡知らない?」
最後の手段だった。
私はチビの振りをして母の部屋に声を掛けた。
『どうしたの? 興奮して眠れない?』
此処へ来る前に浴室でのやり取りした姿を思い出す。
母の声に変わりはなかった。
ついさっきまでいた時代が懐かしい。
「そうなの。もう一度あの鏡を見たいと思って」
私は又聞けた母の声に思わず涙ぐんでいた。
『でもあれって本当に魔法の鏡なの?』
「パパがそう言っていたから、間違いないと思うよ」
『ママねー、あれは絵だと思ってリビングに掛けたけど……だって怖がって居たでしょう?』
「でも、パパのお土産だし……それに、もう屋根裏部屋で寝ないから大丈夫」
私は精一杯の嘘をついた。
だってこれから魔法の鏡を探検するなんて言える筈がない。
母の言った通りだった。
私を写したまま魔法の鏡は動かなかった。
だから絵だと思ったらしかった。
私がその絵を見て怖がったのを知っていて、そうしてくれていたのだった。


