「鍵を貸せ」

見張りの兵から鍵をしゃくり取り、鉄扉に突き刺す。

この扉を開けた瞬間より、戦乙女への断罪が始まる。

貴様はヴァルキリーなどではない。

詭弁を並べ立てて人殺しを正当化して、兵や民衆をそそのかした大罪人なのだ。

その事実を突きつけた時の奴の苦悶の表情を思い浮かべると、俺は下卑た悦びに打ち震えずにはいられなかった。