「何してるんだ?二人とも」
不意に後ろから声をかけられる
私は振り向きたかったが
彪牙が私の頬をつねってるせいで
振り向こうにも振り向けない状態
その代わり彪牙が
私の後ろの人物に声をかけた。
「いじめ中」
悪戯っぽく笑う彪牙を
私は思い切り睨んでやった。
「雪乃」
名前を呼ばれ
私はその声が誰のものか分かった。
「た、たひゅみふん?」
「ああ、そうだよ。よく分かったね」
「にゃへ」
えへ、と笑ったつもりが
変な笑い声になり
すごく恥ずかしくなったので
いい加減離してよと私は
彪牙の手を振り払った
「そろそろ行こうか部活」
「ゲー....かったりー」
「主将が情けないことを言うな」
「へいへい、わーったよ」
これじゃどっちが
キャプテンか分からないなと
私は小さく笑った。