ーーガララっ!
「遅れてごめんなさいっ」
渡しが慌てて体育館に入ると
大勢の部員たちが
バッと一斉にこっちを見る。
は、はずかしいっ....
すると彪牙が匠くんに
肘をこついた。
匠くんは頷いて
私の方向へ足を運ばせた。
朝練のこと....謝らなきゃ。
「あの....朝練、ごめんなさい....」
「大丈夫。謝らなくていいよ
遅れるのはいけないことだけど、
彪牙から聞いた。
用事があったのなら仕方ないからさ。」
そう匠くんは優しく微笑んでくれた。
....ほんとに優しいなぁ。
惚れ惚れするくらい笑顔も素敵だし、
「じゃあ場所を移動しようか」
「え?練習はいいの?」
「キャプテン命令だから大丈夫だよ」
「そっか」
きっと私の出した結果報告だろうな。
って思った。
もちろん
【イジメ】か【無法地帯】のね。
私達は体育館を出て
あの使われてない旧家庭科室へ向かった。