奈央ちんは
綺麗な焦げ茶色の瞳を
涙でゆらゆらさせている。

奈央ちんは
ゆっくり口を開く。

「....浮気....されてたの....」



「え....」




浮気って....あの勇太....くん....だよね



あの一途で奈央ちんを
あれだけ愛してた....あの勇太くんが....


浮気....?
嘘....私は信じられなかった。



「....どうして?何があったの?」



私は廊下の真ん中のここじゃ
場所が悪いと思い

震える奈央ちんの手を引き
屋上へ向かった。