「天宮雪乃」

宇都宮彪牙は
私の名前を呼んだにも関わらず




目を合わせようとしなかった。


ずっと自分の手の内にある鍵を見つめているようだった。





(私が何したっていうの....)





少し苛立ちが目立ち始めた私は
宇都宮彪牙の少し前へ足を運ばせた。






「何?」






一言そういうと
宇都宮彪牙はゆっくりと
スローモーションのように口を開く。

「お前、俺になんか言うことあんだろ」






「.....」

(ちょーむかつくんですけど。
その俺様な態度。)



まぁ、言いたいことあるけどさ。