「いや、君を女性として
見てないんじゃないよ」



「....でも、そういう風にしか
聞こえないです....」



私がションボリと
下を向くと


哀川匠が私の頭をポンとなでた。



「!」 ドキっと鼓動が鳴る






「俺は君を女性として見てるんだけどな」

え....っ
カァっと顔が赤くなるのが分かる



「ぁ、ぁの....」


あまりに真剣な顔で言うもんだから
照れて口がうまく動かない。



「それだけじゃ....だめかな?」




「....だめ....じゃないです....」




私がそう言うと
にこりと微笑んだ哀川匠は

「よかった」

と呟いた。




(び....びっくりしたぁっ)


ドキドキと鳴り止む気配がしない
私の心臓はおかしなったのではないかと

思ってしまうくらいで。



ほんとヤバかった。



い....いけめんパワー....





すると亮太くんが

「僕も別に男とは思ってないよ~」

と言い始めた。


「ただ、今までの女みたいに
女女してないから、話しやすいってゆーか~そんな感じ。」



....つまり。
女らしくないと....


私がまたションボリしてると
哀川匠と目が合った。



そして口パクで

「大丈夫」 と言ってくれた。







その一言だけで私は
嬉しくて。


ションボリなんて吹き飛んでしまった。