ふ、と目が覚める。


最初に視界に飛び込んで来たのはコンクリートのような地面。


学校の、それとは違うーー?



「っ痛・・・」



鈍い痛みを感じて頭を軽く押さえた。


ゆっくりと起き上がるとーー



「・・・え?」



何処かで見たような立派な建物が目の前にあった。


あれ、私、学校にいたはずじゃ・・・


軽く混乱に陥る。



「何者だ!」



鋭く厳しい声が遠くから聞こえた。


声のした方に目を向けると突きつけられた、銀のーー



「っわ、あ・・・!」


「動くな!」



いきなりでてきたそれに後ずさりする。


銀に光る、研ぎ澄まされた剣。


偽物とは思えない程重い光を放っていた。



「何処から来た!答えろ!」


「え?えと、私は」



白い動きやすそうな服に鎧をつけた男の人。


ヘルメットみたいな物を被っていて顔はよく見えなかった。



「質問に答えろ!」



戸惑っている内に一人、二人と人数が増えていく。


明らかな敵意を剥き出しにされてるこちらは何も言えない。


向けられている切っ先が今にも喉を抉りそうでーー



「っ、わた、私、は・・・」



怖い。


あまりの怖さに震える。


肌を刺すような雰囲気に涙が滲んだ。