王子ってば面白いし、優しいし、すっごく話しやすい。



私は、秘密ノートを広げながら電話をしていた。


右手に持ったペンが勝手に動く。


私は王子と電話をしながら、ハートマークばかり書いていた。



『そんなに前から俺のこと知ってたの?もしかして、俺に惚れたって本気か?』



心臓がドキドキした。



「本気・・・です。私、授業中、ずっと見てて、いつの間にか好きになっていました。この前、偶然コンビニの前でぶつかって、それから追いかけて、初めて話すことができて、最初は怖いひとかと思ったけど、すっごく優しくて・・・もっともっと好きになって・・・もう、私、こんな気持ち初めてなんです。」




私は、緊張と興奮で何が言いたいのかわからなくなり、ただ思ってることを口からどんどん出していた。



きっと電話の向こうの王子は、きょとんとした顔で私の話を聞いているだろう。




『俺もそんな告白されたの初めてじゃあ・・・女子高生なんかガキだし、興味ねぇけど、そこまで言われたら・・・ほっとけねぇよ。』