・・・なんじゃい、おめ~ら・・・




灰皿王子の冷たい声が耳から離れない。




優しい人だと思っていた。


勝手に想像してた。



『何だい?君達』


な~んて、王子様のような優しい声をかけてくれることを期待していた。




灰皿王子は

そこらへんにいる普通の男の人なんだよね…





視界が曇る。


涙が溢れてきた。




「陽菜…、大丈夫?王子、機嫌悪かっただけだよ…」



ひんやりした壁に顔をくっつけて、涙が床に落ちた。