「津田は光源氏をどう思う?」



「寂しい人だと思う」



僕もそう感じていた。

光源氏は女を泣かすプレイボーイだと思われがちだが、僕はそうは思えなかった。



 
僕は恋をした。



するはずのない相手に・・・




本気の恋をしてしまった僕はもう止められない。


いつの間にか、世間体なんて忘れていた。





「明日の放課後も、ここに来てくれないか?」




僕がそう言うと、津田は・・・やったー!!と喜んだ。





本当にマルチーズのようだ。


よしよし・・・と僕は津田の頭を撫でた。


そして、あごの下を撫でた。




上目遣いに僕を見つめる津田。






僕はキスをしてしまった。



よりにもよって、学校の中で。



相手は生徒。