「教室から見ただけだから、俺の顔とかよくわかんなかったんだって。それで、保健室の中の話を聞いてて・・・俺のことが好きになったらしい。何話してたのかわかんないんだけどね。好きになってから、俺の顔を見て、かなりのイケメンで驚いたって。」
おいおい、自分で言うなよ。
まぁ、確かにイケメンだけど。
でも、天然だけど!!
「で、優雅は・・・どう思った?」
優雅は、空を見上げたまま、しばらく何かを考えていた。
「俺は陽菜ちゃんが好きだ。今でもやっぱり。でもさ、来年の今頃は、その子を好きになれるかも知れない。今まで俺に言い寄ってきた女の子とは、全く違うんだよ。俺の一番欲しかった言葉をくれた。・・・心が綺麗って。」
優雅、いい顔してる。
優雅、ごめんね。
こんなにもいいヤツなのに、あんたの気持ちにこたえられなくて。
でも、前に進めそうな優雅を見ていると、嬉しい。
優雅には素敵な恋をして欲しいから。
「優雅は心が綺麗だよ、本当に・・・」
「うん、私もそう思う。」
優雅は、半分その子に心を奪われているようだ。
聞いてもいないのに、彼女についての情報を話し始めた。

