もう7月になっていた。


夏服にも慣れた。




真っ黒な山田が眩しかった。


日焼けをしない優雅の白さも眩しかった。



周りには私を好きだと言う素敵な男が2人もいる。

なのに、私の心は動かない。



ある日の放課後・・・


忘れ物を取りに教室へ戻ると、怒鳴り声が聞こえた。

普段は穏やかな優雅が大声を出していた。





「ざけんなよ、悟!てめ~絶対許さねー!」




ドカッ・・・




優雅が山田を殴った。




え・・・

何?



私の取り合い?





止めることも出来ずに、呆然と見ていた。