「優雅、今日休んでるよね・・・」



5時間目の古典の授業中、亜沙子が振り向いて言った。



「うん・・・どうしたんだろうね。」



右隣の机を見ながら、少し寂しい気持ちを覚えた。





「こら!津田、前を見なさい。」



小早川ったら!!

今日もベストを来て、地味な授業をしていた。




気付いてるの?


亜沙子の気持ちに・・・




「放課後、国語準備室へ来るように。」




亜沙子は、顔を真っ赤にして、教科書に視線を移した。



背中を見ているだけで伝わってきた。


亜沙子の「嬉しい!」って気持ちが。